NiX JAPAN株式会社 NiX JAPAN株式会社

2020年4月1日

新年度を迎えて 2020入社式にて

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2020年度が始まりました。新型コロナウイルスの関係で、いつもと違った年度始めになりました。この状況が早く改善されることを望んでいますし、皆様にも被害が及ばないことも併せて祈念します。

さて、弊社では例年通り4月1日に入社式を執り行いました。グループ全体で7名の新入社員を迎え、その後オリエンテーションが始まります。例年通りといいましても、新型コロナウイルス感染拡大対応策を施し、本社社員は執務室のテレビおよび自席のPCでの参加、その他支店、関連会社はTV会議システムによる中継という形式をとりました。新入社員の皆様の記念すべき社会人のスタートでありましたので、このような状況にも関わらず、細心の注意を払って開催させていただきました。これからの皆さんの活躍を願ってやみません。

今回は私の入社式の挨拶をご紹介したいと思います。

 

〇以下挨拶要旨

本日晴れて、ご入社される皆様、誠におめでとうございます。心より歓迎いたしますとともに、ご入社いただいたことに感謝申し上げます。そして、本日の入社式を無事迎えることが出来ましたのも、NiX JAPANグループ全社員の努力があったからにほかなりません。この場をおかりしまして、改めて皆様に感謝申し上げます。

皆様をお迎えするに際し、皆様の人生を担う企業のトップとして改めて責任も実感しておりますとともに、皆様にとっては当グループへの入社という人生の岐路での選択が、最良であるように努力していかなければならないと決意を新たにしております。

さて、まずは改めて7名の新卒入社の皆様、入社おめでとうございます。企業にとって近年の採用状況は、特に中堅企業以下を中心に厳しい環境におかれてきました。そのような状況の中で皆様には当グループを選んでいただいたこと、大変素晴らしいことであり、あらためて感謝申し上げます。

同時に皆さんは、社会資本整備に携わる業界にとって必要不可欠な担い手であります。我々総合建設コンサルタントの業界も長らく続いた不況で新卒採用の抑制と、技術者の高齢化が進み、若手技術者が不足しています。このことは、戦前から脈々と先人たちが築いてきたわが国の社会資本整備のシステムの存続すら危ぶまれる状況を生み出しています。このような状況であるからこそ、7名の新入社員の皆さまが、一人前の技術者として成功されることは、当グループだけの問題では無く、わが国の社会資本整備のシステムを維持するために必要不可欠なことであります。そのような貴重な人材である皆様を、グループとして全力を挙げてサポートをしていきたいと思いますし、それが当グループに与えられた社会的使命の一つであります。

そして皆様にもお願いがあります。一人前のエンジニアになるためには、最低でも5年間の歳月が必要です。皆さんにはこれから様々な課題や試練が降りかかります。仕事や技術の理解不足、指示内容の履行不良、繁忙期の残業、エンジニアとして業務執行に必要な資格取得などです。まずは頭の中をからっぽにして、最低でも5年間はこれら課題と向き合って、努力と忍耐を忘れないようにしてください。またすぐに成果はでるものではありません。どのような職業についても同じことが言えます。本日からの5年間、この5年間努力と忍耐ができるか否か、これがまずは皆さんの社会人人生の最初の分かれ道です。仮に努力や忍耐を怠れば、別の職業についても同じことを繰り返すことになります。我々NiX JAPANグループと所属する社員は、皆様の5年間を一生懸命サポートします。5年後には間違いなく仕事が面白くなりますし、仕事ができることで、社会のシステムに加わっている実感が出来、そのことが心の安定も生みます。これからの成長の5年間の間、辛くなったとき、このことを思い出してください。

「100回たたけば破れる壁も、99回で諦めてしまう人がいる。その人は今までしてきた努力がたった1回のためにすべて無駄になってしまう。」元プロテニスプレイヤーの松岡修造選手の言葉です。皆さんのこれからの5年間はそのような壁を100回叩く時間です。是非100回たたくまであきらめずに努力し、壁を打ち破っていただきたいと思います。

そして、ここにいる配属先の先輩社員の皆様、この5年間、彼らが壁を思い切り100回叩けるよう、99回で諦めないよう、しっかりとサポートしてやってください。温かい目で育ててやってください。

さて、現在当グループは2016年に策定した中期経営計画の最終段階にあります。さらには7つの成長Growthsを掲げ、そこには地域と首都圏、アジアでの成長を謳っています。また国内発電事業では、八尾メガソーラー、湯谷川小水力発電所は順調に稼働しており、本年度新たに金沢市湯涌小水力発電所の建設に着手する予定です。海外事業に目を向けますと、インドネシアで現地法人により先月トンガル水力発電所の建設が開始され、本年度中にはケタウン発電所の開発許認可を取得する予定であり、今後も水力発電所開発をさらに強化する予定であります。

このように中期経営計画も着々と進行しているところでありますが、今日お集りの皆さんが加わることで、さらにこのGrowthsの実現を加速化させていこうと考えます。どうぞ、新しいNiX JAPANグループを作っていこうではありませんか。皆さんの力を貸してください。

さて昨年10月に富山駅の北側にこの新社屋が完成しました。折しも本年の3月21日に富山市都市計画の100年の計である富山駅路面電車南北接続事業が完成し、1908年、明治41年の富山駅開業以来長らく南北に分断されていた市街地が100年の歳月を経て再びつながることになりました。森富山市長は式典で富山市民100年の夢が実現すると挨拶されましたが、当社にとって、その記念すべき年度に新社屋をスタートできたことは、偶然ではなく、当グループに課せられた使命による必然です。人口減少と超高齢化、過度な自動車依存による公共交通の衰退、中心市街地の魅力喪失、割高な都市管理の行政コスト、CO2排出量の増大、市町村合併による類似公共施設の併存、社会資本の適切な維持管理、富山市が抱える、そしてわが国の地方都市が抱える共通の大きな課題です。社会資本整備におけるコンサルティングサービスでこれら課題を解決するソリューションを提供することが建設コンサルタントでの役割であり、それがこの南北接続の100年の節目にこの地に軸足をおいた当グループの使命であります。富山を代表するインフラコンサルティング企業の社員としての誇りをもって、弛まぬ技術習得と研鑽により、立派なエンジニアに成長していただき、わが国の課題解決に社会資本整備の領域で貢献していかなければ、この地にグループの本社を構える資格はありません。皆様はそのような当グループに課された使命を果たすにふさわしいレベルの社員に早く成長してくださることを祈念いたします。

さて、最後になりますが、毎年恒例の例えを申し上げます。私は経営を船と海と風に例えています。NiX JAPANグループは船です。この駅北の社屋も船をイメージしたデザインです。海はマーケットです。そして社員の皆様は風です。マストと帆は経営戦略です。

本日NiXという船は皆様を加えて、本日さらに大きくなりました。そしてマーケット、すなわちNiX丸が航海する主力の公海である社会インフラ整備のマーケットは、昨今同様の予算が執行予定であります。このような大海原の状況に、マストと帆、すなわち経営は、攻めと守りの戦略を明確化し、大きく帆を張っています。そして肝心な風である皆様社員は本日入社の皆様という大きな追い風を得ることが出来ました。力強く、2020年度の大海原を進む条件が整ったということであります。

皆さん、この社旗の元、一つに集い、NiX丸の帆に思いきり風を当ててください。必ずや、NiX丸は皆さんの意図する方向に力強く進むはずです。準備は整いました。これからが本番です。皆さん心を一つにして、この2020年度を歩んでいきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。

最後になりましたが、我らがNiX JAPANグループの益々の発展と、ここに集う社員の皆様の人生のいやさかを祈念いたしまして、この素晴らしい2020年度入社式の挨拶に代えさせていただきます。

 

2020年4月1日 

グループ代表 NiX JAPAN 株式会社代表取締役社長 市森友明

プロフィール

市森友明 京都大学博士(経営科学)
技術士(建設部門・総合技術監理部門)

NiXグループ代表、NiX JAPAN 株式会社代表取締役社長。
京都大学工学部卒業・同大学経営管理大学院博士後期課程修了。

大手ゼネコン勤務を経て、2003年に入社。2006年7月から現職を務める。国内社会インフラの計画・設計、都市計画、小水力発電開発、およびインドネシア・シンガポール現地法人にて、再生可能エネルギー事業(水力・メガソーラー)を実施中。

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