NiX JAPAN株式会社 NiX JAPAN株式会社

2015年9月2日

東京本社移転につき

9月1日付を持って、4月1日に子会社化した、中央技研株式会社を吸収合併し、並びに東京本社を上野の新たなオフィスに移転しました。これをもって、4月以降子会社の中央技研として実施してきた仕事をNiX JAPAN東京本社として実施していくことになり、本当の意味での東京、首都圏進出が完了します。関係の社員、そして4月の買収のご縁をいただいた皆さまに改めて感謝申し上げます。

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一方でこれからが大変です。東京はマーケットとして大きな規模を有していますが、その分競争もかなり激しいことになります。また、長い歴史と実績を持つ中央技研株式会社の仕事を引き継ぐことになりますので、お客様もNiX JAPANに名前が変わってから、どのような対応になるのか注目しています。仮に不具合など発生させた場合、NiX JAPANの管理が悪い、前の方がよかった等と思われてしまうと仕事が激減する可能性もあります。そのようなことにならないように、逆にNiX JAPANになって、「仕事がきちんとした」、と言われるように頑張りたいと思います。

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さて、今回の吸収合併には弊社にとって様々な意味があると考えていますが、主なものは「①売上規模拡大」、「②成長マーケット確保」、「③人材確保」の3つになると考えます。以下に私なりの考えを述べます。

①売上規模の拡大:中央技研の売上が加わり、NiX JAPANの売上が拡大します。また富山本社のリソースを投入することで、さらなる規模拡大が図れる可能性があり、実際に吸収直前の8月末現在、中央技研の受注高は前年同時期対比で2倍以上となっています。コンサルタント企業の弱点はサービス業故の、売上規模の小ささです。研究開発や設備投資の原資をねん出しにくい体質になっています。弊社も例外ではなく、多少なりともの売上拡大が上記課題への解決になればと思っております。

②拡大マーケット確保:人口減少時代において、特に地方の人口減少は著しいものがあります。人口が減少すれば、やはり地方の公共事業のマーケットも横ばいまたは微減となります。一方東京は人口減少が地方に比べ緩やかです。さらには2020年にオリンピックもあります。老朽化インフラも無限に手当が必要です。このように旺盛な首都圏のマーケットを取り込むことと、ある程度安定したローカルマーケットを抱えていることは、コンサルタント事業のポートフォリオにおいて重要です。

③人材確保:大学の土木系学科の減少や少子化による学生の減少により、新卒インフラ系技術者の確保が年々困難になっています。また地方に行けば行くほど、インフラ系技術者は少なくなります。前回のブログでお伝えしたように、建設コンサルタント技術者の半数は東京圏(埼玉、東京、千葉、神奈川)に在住しています。地方コンサルタントは人材確保が非常に困難になっていきます。東京で事業所があり、かつそこで顧客を確保し、ビジネスを実施していれば、東京での採用が可能となります。明らかに東京には地方に比べ量・質ともに上回るインフラ系技術者がいます。このような技術者を確保できる可能性が生まれます。

以上、3つの意味というか効果があると考えておりますが、いずれにしても上記効果が発揮されるには、まずはしっかりと業績を残さなければなりません。そして東京圏の仕事を富山本社の技術者がしっかりこなせる体制づくりも重要です。今のところ、東京圏の客先に対し、富山本社の技術者の対応は評判が良いようです。

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M&Aの相乗効果を生み出し、今後の地域建設コンサルタント経営の一つの実践モデルを目指したいと考えています。社員の皆さん、どうぞご理解の上、一緒に頑張っていきましょう。

プロフィール

市森友明 京都大学博士(経営科学)
技術士(建設部門・総合技術監理部門)

NiXグループ代表、NiX JAPAN 株式会社代表取締役社長。
京都大学工学部卒業・同大学経営管理大学院博士後期課程修了。

大手ゼネコン勤務を経て、2003年に入社。2006年7月から現職を務める。国内社会インフラの計画・設計、都市計画、小水力発電開発、およびインドネシア・シンガポール現地法人にて、再生可能エネルギー事業(水力・メガソーラー)を実施中。

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