NiX JAPAN株式会社 NiX JAPAN株式会社

2016年3月10日

ローカルとキャピタルによる経営のリスクヘッジ

10月決算が過ぎ、年も明け、既に年度末となってしまいました。とても時間の流れが早く感じる今日この頃で、ブログを更新している暇もありません(笑)。

さて、色々あった2015年度でしたが、少し振り返りたいと思います。9月に東京本社を設立し、新たに首都圏で仕事を始めたわけですが、その後東京本社の社員の頑張りもあり、業績は順調に推移しています。本格的に決算の数値に寄与するのは、38期(28年10月)からとなりますが、一定程度の増収効果はありそうです。一方で、ビジネスは利益も大切です。首都圏での業務は競争も激しく、また移動時間も要するため利益確保が難しいのではないか?と想定していましたが、要はやり方次第であることがわかってきました。首都圏でも北陸圏でも仕事のやり方は一緒です。お客様の期待にしっかりと応えていく、その先に利益もあるということです。

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さて、今回の吸収合併には3つの意味があると前回のブログで書きました。①売上拡大、②成長マーケット確保、③人材確保です。現在その3項目はどのように推移しているのでしょうか。

①売上拡大ですが、想定していた増収効果を若干上回りそうです。これはありがたい誤算です。やはり企業はある一定程度の事業規模が無いと、次の展開がやりにくくなります。その意味では首都圏の売上は弊社の業績に大きく貢献しています。②成長マーケット確保ですが、首都圏の発注量はやはり前年対比でみても、10%程度増えているようです。オリンピックの2年前、2018年まではこの傾向が続きそうですがその後は少し落ち着くと思います。と言われていますが、多分オリンピック以降もそれなりの事業量があると思います。③人材確保ですが、東京本社での採用者が増えています。また本年度から新卒採用の説明会を東京本社で開始しましたが、多くのエントリーを集めている模様です。

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このように、首都圏事業開始から1年が過ぎようとしていますが、まだまだだなというところはありますが、一定程度成果が出ているようです。

我々としては、本社のある北陸と、首都圏の事業を別々に考えているのではなく、あくまで双方の相乗効果を狙っています。お客様の信頼関係を継続し、品質、信頼、挑戦サイクルを循環させる北陸エリアと、自由な市場に対し技術と価格で競う首都圏エリアでの戦略という、地域による異なる戦略により、経営としてのリスクを担保していくということでしょうか。私はこの戦略を社内で「LOCAL&CAPITAL strategy」(地域と首都圏の融合戦略)と言っています。単純ですが…笑。現在のところ北陸は新幹線開業後、公共市場マーケットが縮小傾向にありますので、首都圏戦略が貢献しているといったところです。いずれ、その逆の現象も起こると考えています。

また、それ以外の効果としては、国土交通省様とのゲリラ豪雨研究事業(通称B-DASH)や、JICAのインドネシア事業など、元々首都圏での仕事においても東京本社があることで、ずいぶん助かるようになりました。また首都圏のお客様との打合せや東京本社へのご訪問なども増えました。稲荷町駅徒歩1分と利便性の高い場所にあることも寄与しているようです。本社技術社員も東京本社に常駐する機会が増え、数カ月の長期出張組も出てきました。たまには東京での単身生活も刺激になってよいのかと思ったりもします、笑。そのようなこともあり、当初ワンフロアー(2F)でスタートした東京本社も1月より2フロアー(2Fと3F)に増床しました。現在整備中ですが、6月には3Fの内装が完成すると思います。皆様、是非足をお運びください。

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これからもローカルとキャピタル、この二つの戦略を融合、そして相乗効果を生み出していこうと思います。

次回以降は、本年度色々進展のあったゲリラ豪雨研究とインドネシアの小水力JICA事業についての報告を予定しています。

プロフィール

市森友明 京都大学博士(経営科学)
技術士(建設部門・総合技術監理部門)

NiXグループ代表、NiX JAPAN 株式会社代表取締役社長。
京都大学工学部卒業・同大学経営管理大学院博士後期課程修了。

大手ゼネコン勤務を経て、2003年に入社。2006年7月から現職を務める。国内社会インフラの計画・設計、都市計画、小水力発電開発、およびインドネシア・シンガポール現地法人にて、再生可能エネルギー事業(水力・メガソーラー)を実施中。

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